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1960~1990年代前半
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ウルトラマン

基本設定

ドラマのクライマックスで登場し、怪獣や宇宙人と戦う巨人。

その正体はM78星雲光の国出身の宇宙人である。

宇宙警備隊員として、怪獣墓場に護送中に逃走した宇宙怪獣ベムラーを追跡して地球を訪れ、誤って死なせてしまった科学特捜隊のハヤタ隊員に自分の命を共有して一心同体となり、地球の平和を守るために戦うことを決意する。

普段はハヤタの姿で行動するが、有事の際にはベーターカプセルを点火させてウルトラマンに変身し、怪獣や宇宙人と戦う。

ごく一部の例外を除き、原則として地球人とは会話せず、感情などは動きだけで表現し、「シュワッチ」あるいは「シュワッ」などと表記される数種の掛け声のみを発することがほとんどである。

変身アイテム

ベーターカプセル

変身者

ハヤタ・シン(早田進)

変身者について

科学特捜隊養成所を首席で卒業したエリート隊員で、年齢25歳。

竜ヶ森湖上空をパトロール中に、怪獣ベムラーを追っていたウルトラマンと衝突して殉職する。

直後ウルトラマンと一心同体になって復活し、事件の際はウルトラマンに変身して怪獣や宇宙人と戦う。

ウルトラマンと一心同体となって以降のハヤタの意識が本人のものなのか、それともウルトラマンの意識なのかは、明確に設定されていない。

ムラマツ不在時はキャップ代理を務める。

職務を忠実にこなす真面目な隊員であるが、第32話ではくじ引きに細工をする、第34話では変身しようとして間違ってスプーンを掲げる、第35話では地球の平和のために倒し続けた怪獣たちに謝罪、第37話では戦意喪失によりピグモンを死なせてしまったイデに激昂して殴るなど、人間味を感じさせる一面も見せている。

ハヤタがウルトラマンであることは、他の隊員たちには知られることはない。

第14話のシナリオ準備稿では、ハヤタとウルトラマンが同じ個所を負傷したことを、ムラマツとアラシが不審がるシーンがあったが、未使用に終わっている。

ただし、第1話でウルトラマンに命を救われたことは明かし、第11話ではウルトラマンとの特殊な関係を匂わせる。

メフィラス星人から
「貴様は宇宙人なのか?人間なのか?」
と問われた際には、
「両方さ。貴様のような宇宙の掟を破る奴と戦うために生まれてきたんだ」
と答えている。

第39話でゾフィーから新たな命を与えられて、ウルトラマンと分離させられた。

ウルトラマンと同化してからの記憶は失われており、そのことを不思議に思いながらも、宇宙に帰っていくウルトラマンを科特隊の仲間たちと共に見送った。

その後、ウルトラマンがハヤタに姿を変えて登場することがあった。

『ウルトラマン怪獣伝説 40年目の真実』(2005年)ではウルトラマンとの再会が描かれた。

映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(2008年9月13日公開)では、別世界のハヤタとフジ・アキコが夫婦になっており、こちらの世界の記憶がそれぞれ宿った際に、アキコが秘かにハヤタとウルトラマンの関係を知っていたことを示唆する発言をした。

テレビシリーズから40年後の世界を描いた『ULTRAMAN』では17歳の息子、進次郎がおり、自身は防衛大臣の職に就いている。

ポーズ一覧

光線・技の一覧

スペシウム光線

ウルトラマンが使う代表的な必殺技で、左右の手刀を十字型に交差させて体内のスペシウムエネルギーをスパークさせ、右手から発射する破壊光線である。

右腕にマイナス、左腕にプラスのエネルギー(磁場)が蓄えられ、それをスパークさせて発射すると設定されている。

そのエネルギーはすさまじく、相手を爆破または炎上させる効果がある。

決まり手として多用される一方、通用しない敵も数体いる。

連射や長時間照射も可能。

この光線には火星に存在しバルタン星人が苦手とする架空の物質・スペシウムが多量に含まれているとされ、作中では第2話でムラマツがそのことを指摘したのを受けてフジ隊員が命名する。

50万度の威力がある。

「スペシウム」の名称は「スペース(宇宙)」+「イウム(「物質」を意味する接尾語)」から成り、命名とポーズの考案は脚本・監督の飯島敏宏によるもので、飯島によれば「十字ポーズは忍者が手裏剣を投擲する際の動作が元になっている」とのことである。

白色の光線だが、後年の作品にゲスト出演する際は色が異なっていることがある。

本作品以降も、こうした「腕を交差または組むことで放たれる必殺光線」はウルトラ戦士の特徴となっている。

ほとんどのウルトラ戦士が何らかの必殺光線を有しており、それを得意技としている。

映画『新世紀ウルトラマン伝説』によると、全ウルトラマンの光線技の原点とされ、すべてのウルトラマンがその構えをしている。

八つ裂き光輪
(ウルトラスラッシュ)

スペシウムエネルギーを円盤ノコギリ状に丸めた光のカッターで、外周にのこぎり状態の突起がある。

相手の体を切断するために使う。

まず両手を胸の前に水平に構えた後、挙げた右手を振り下ろして投げる。

第16話でバルタン星人(2代目)に対して初使用。

空中で2つに分離してレッドキング(2代目)を3つに切り裂くシーンもある。

投げ返されたり、バリアーに防がれるなど、通用しないことも多い。

『ウルトラマン80』では第45話で80がバルタン星人(6代目)を倒した八つ裂き光輪は初代ウルトラマンから教わったと言及されている。

『ウルトラマンメビウス』以降の作品へのゲスト出演時にもたびたび使用され、その際には高速追尾機能を追加したり、左手に発生させて直接斬りつけて頑丈なキングジョーブラックの腕を切断したり、ゴーグファイヤーゴルザの破壊光線を跳ね返したりと、特殊な使用例を見せる。

ウルトラアタック光線

両腕先に発生させた高熱エネルギーを左手に発生させた爆発光線を右腕に集中させて絡ませスプリング状の光線にして放ち、相手の全身をエネルギー波動で覆って動きを麻痺させ、凝固させた後念波を送り粉砕する技。

作中では第31話でスペシウム光線の効かないケロニアを倒すのが唯一の使用例である。

資料によっては火に弱い敵に有効な熱線、スペシウム光線にも勝る強力光線であるなどの説明もあるが、シナリオによればリング状光線から相手の爆発まで一連の技である。

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では同様にスペシウム光線が効かないアントラーを倒す際に使用。

『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』でも使用、モルド・スペクターとの戦いで至近距離から二発発射する。

『ウルトラマンギンガS』の前日談小説『マウンテンピーナッツ』では、再生能力でスペシウム光線と八つ裂き光輪に耐えたノスフェル(SD)を粉砕した。

スラッシュ光線

両掌を重ねて連続発射する矢尻状の光線。

第33話で使うが、メフィラス星人の光線に相殺される。

ウルトラ念力

強力な念力を放って物体を粉砕したり、静止させる能力。

アボラスの吐いた溶解泡を吹き飛ばし、ジェロニモンが放った大量の羽根手裏剣を止める。

ケロニア戦ではウルトラアタック光線に組み込まれる形で使用された。

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ハヤタの状態で使用する。

ウルトラエアキャッチ
(ウルトラ反重力光線)

両手先から放射するウルトラ念力の一種で、空中へウルトラ念力で持ち上げた敵の動きを抑制させることができる念力波。

第25話でレッドキング(2代目)に使う。

ウルトラサイコキネシス

両掌から放つ渦巻き状の光線で相手の意識を喪失させて動きを抑え、左右の手の指先でその動きを操り、空中に持ち上げて遠方に飛ばし、爆破させる技。

第38話でスペシウム光線や八つ裂き光輪が効かないキーラに使用する。

ウルトラ水流

念力で空気中の酸素と水素を集めて融合して水を発生させた後、両手を組み合わせ、その間から高圧水流を放射する技。

構えは2種類存在する。

第13話では、ペスターが起こした石油コンビナートの大火災を鎮火するために使う。

また、第23話では、胸で腕を合わせて、水を弱点とするジャミラに浴びせて倒す。

マリン・スペシウム光線

映画『甦れ!ウルトラマン』で使用。

スペシウム光線の威力を強化させた7色の破壊光線。

スペシウム光線が効かないゼットンを倒す。

ゲーム作品『スーパーヒーロージェネレーション』でも、ウルトラマンの最強の技として使用可能。

ギガスペシウム光線

ゲーム作品『ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth』限定の技。

カオスロイドUのカオススペシウム光線を撃たれた後に、プラズマスパーク・エネルギーコアの光のパワーを得た時にのみ発射できる究極のスペシウム光線。

威力は通常の光線を凌駕する。