ウルトラマンダイナ
基本設定
ネオフロンティア時代を迎えようとする人類と地球を救うために現れた、新たな宇宙の光の巨人。
スーパーGUTSのアスカ・シンと一体化し、リーフラッシャーで変身する。
ウルトラマンティガと似た容姿をしており、ティガ同様にタイプチェンジ能力を持つ。
また、ティガ第1話でゴルザとメルバに破壊された巨人の石像や、『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』に登場した3千万年前の巨人はダイナに似ているが関係は不明。
完全にアスカと同一の存在のため、他の一体化型ウルトラマンのような関係ではない。
しかし、アスカが負った怪我がダイナにも影響したり、ダイナに変身した状態で手酷いダメージを負った場合の後遺症がアスカに残ることもあった。
メインライターを務めた長谷川は、当初はティガと同種族考えていたがダイナの明確な正体に関してはこだわらず神秘的な光が飛来してアスカと融合するといった抽象的なイメージとして捉えた。
一方で、「『ティガ』と『ダイナ』の空白の7年間に、カズマが人知れずウルトラマンとして戦う姿を描きたかった。」「これは僕が考えた裏設定的な話ですけど、父・カズマもなんらかの要因でウルトラマンの光をつかんでいて、自分の血を継いた息子が宇宙でピンチになった時に手を差し伸べた、そんな考え方もありかなと思ってます」とも語っている。
劇場版『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』でのティガとの共同戦線の後、ティガから光を受け継いだ。
第51話でグランスフィアを撃破後、ワームホールに飲み込まれてそのまま光の中に消えて生死不明となったが、映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』にて再登場。
ZAPを襲ったゼットン星人をアスカの姿のまま格闘戦で倒し、さらに変身して宇宙龍ナースを倒した後、ZAPと共に怪獣墓場に向かい、怪獣軍団に苦戦するウルトラマンやウルトラマンメビウスに助太刀してウルトラマンベリアルに立ち向かい、ウルトラマンゼロやウルトラマン、レオ・アストラ兄弟とともにベリアルを倒した。
その後、映画『ウルトラマンサーガ』では別宇宙の地球【フューチャーアース】の危機に駆けつけるも、ハイパーゼットン(コクーン)に破れ、石化光線を浴びて石像と化してしまう。
しかし遅れて現れたウルトラマンゼロ、ウルトラマンコスモスらの尽力で復活、彼らと合体してウルトラマンサーガとなり戦った。
作中ではマイによって「ダイナミック」と「ダイナマイト」から「ダイナ」と名付けられたが、最終回で「大好きな」という意味も込められていたことが明かされた。
名前の候補ではナカジマから「ウルトラマンジャイアン」、カリヤから「ウルトラマンスーパーデラックス」があったが、どちらもマイが「ダサい」という理由で却下している。
当初はスフィアの火星基地襲撃の際、フカミ総監と付き添っていたTPC一般職員からティガと間違えられたり、単に「光の巨人」としか呼ばれていなかったが、第2話で正式に名付けられた。
アクションでは初代ウルトラマンのポーズを踏襲している。
またティガよりもバック転やトランポリンの頻度が増えている。
変身アイテム
変身者
変身者について
年齢22歳。
宇宙空間で謎の光の中に消えていったアスカ・カズマを父親に持つ。
自称「不死身のアスカ」。
物語開始時はエキスパート養成学校ZEROの訓練生として登場。
卒業試験の演習飛行中に訓練機がスフィアとの戦闘で被弾し、宇宙空間で漂流していたところを、父親もその中に消えた謎の光(ウルトラマンダイナ)と一体化して奇跡的に生還を果たし、卒業試験中にリョウを撃墜せしめた実力を買われてリョウの推薦でスーパーGUTSに入隊。
そして、初出動となったTPC火星基地付近でのダランビアとの戦闘中、初めてダイナに変身する。
第2話で光の力=ダイナの力を授かったことに疑問を抱いたが、人を護れるならとすぐに迷いを振り切り、人類の未来を守るために戦う決意をした。
性格は無鉄砲かつ型破りで後先考えずに突っ走っていき、自分や仲間を危険に晒してしまうことも少なくないが、「絶対に諦めない」を信条としているため、どんな危機的状況でも決して諦めようとしない鉄の意思を持つ。
その上、他人から呆れられるほど明るく前向き。
しかし、本当は様々な想いを押し隠すためにあえて明るいように振舞っており、ヒビキ隊長に対しては怒られるあまり自分の正体をみせようとする未熟さがあった。
当然そんなことをしようとしても光は答えてはくれず、ダイナへの変身は出来なかった。
そして、最終回でダイナであることを仲間に知られた際に、
「照れ屋だから言わなかった」
と言っていたが、再編集版の「ひかりへ」にて追加された、放送版最終回でカットされたシーンでは、仲間にダイナであることを明かした後、自分がそれを知られたら皆が怯えて離れていってしまうのではないかと考えいたとリョウに吐露しており、そういう理由から周囲に隠していた。
かなりのお調子者で、物事、特に攻撃がうまくいくと
「見たか、俺の超ファインプレー!」
と口癖のように口走ってはすぐに敵に撃墜されることがしばしばある。
高校時代は野球部に所属していてエースピッチャーだと自負するが、一本気な性格が投球に出てしまい直球しか投げられず、本当のエースピッチャーはヒムロ・ユウサクで、控え投手だった。
その上、逃げない性格が仇となってしまい敬遠をほとんどせずに、勝負に行き過ぎて打たれることも多々あったという。
母親については言及されていないが、劇場版での発言から、存命していると思われる。
最終回で、グランスフィアとの戦いの中で発生したワームホールに飲み込まれてしまうが、光の中で父親と再会を果たし、そのまま光の中に消えていった。
フラッシュタイプの基本設定
基本形態。
パワー、スピードのバランスが良く、多彩な光線技で敵を迎え撃つ。
名称は光線技のバリエーションの多さに由来する。
必殺技はソルジェント光線。
シルドロンやゴルザIIとの戦いでは野球の投法や剣道の技を応用して倒すなど根性と気合いで乗り切った。
ゼルガノイドやグランスフィアなどもこの形態で倒している。
また、『ウルトラマンサーガ』では復活直後、ハイパーゼットン(ギガント)を抑え込むパワーを見せたこともある。
フラッシュタイプのポーズ一覧
フラッシュタイプの光線・技の一覧
- ソルジェント光線
フラッシュタイプの必殺技。
両腕を十字型に組んで体内の光のエネルギーをスパークさせて撃ち出す青色の破壊光線。
光線のエフェクトはサインカーブが見られる独特のもので、このパターンが一番多く見受けられる。
青白い光弾を連射するエフェクトだったり(第6話)、発射ポーズが同じ初代ウルトラマンおよびウルトラマンジャックのスペシウム光線に似た光線エフェクトだった(第7話、第43話)こともある。
また相手にヒットした際、オレンジ色の光輪が発生する。
光線の威力にダイナ=アスカ・シン自身の気合の高まりとともに上昇し、最終章では連発したことがある。
劇場作品『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』と『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』では、ティガのゼペリオン光線と同様に発射前にポーズをとってから発射している。
劇場作品『大決戦!超ウルトラ8兄弟』ではキングシルバゴンを、『ウルトラマンサーガ』ではアーストロンを倒し、ハイパーゼットン(ギガント)の右前脚を撃ち落す。
ハイパーゼットン(イマーゴ)に向けてウルトラマンゼロのワイドゼロショット、ウルトラマンコスモスのムーンライトスマッシュと同時攻撃として放ったときは、ハイパーゼットンアブゾーブによって吸収・増幅して撃ち返され逆にダメージを受けてしまった。
『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』では時空城の破壊に用いられた。
また、ニセダイナやジオモスなど通用しなかったり、敵に吸収されて打ち返されたりするなど、敵に破られた回数も必殺技の中で最も多い。
- 強化版ソルジェント光線
(Cチャージソルジェント光線) 劇場作品『光の星の戦士たち』と『超時空の大決戦』でのみ使用。
ティガのゼペリオン光線と同様に発射前にポーズをとってから発射し、通常のソルジェント光線の数倍の破壊力を持つ。
ティガのゼペリオン光線との同時発射でTDスペシャルを編み出しクイーンモネラを倒し、『超時空の大決戦』では通常のソルジェント光線の通じなかったゲランダよりも強固な外骨格を持つバジリスを一撃で倒した。
『ウルトラ銀河伝説』、『決戦!ウルトラ10勇士!!』でもポーズをとっているような描写がある。
- ビームスライサー
右腕からくさび形の手裏剣状の光弾を高速で放つ。
連射可能で、主に牽制に使う。対ゾンボーグ戦では高速で連射したが、敵の吐く破壊光線に押し戻された。
第17話ではガッツブラスターが効かないシルバック星人を一撃で倒した。
第2話ではエネルギーを集約してから放っている。
『ウルトラ銀河伝説』ではナースを倒した(この時は右腕を正面ではなく右斜め上に向けて発射している)。
右腕から放つのがほとんどだが、第44話では火球で攻撃してくる2連タイプのスフィアに対して左腕から放っている。
- フラッシュサイクラー
両腕に溜めた青白いエネルギーを大型の三日月状にして放つ光のカッター。
敵にダメージを与えるために使う。
最終話ではグランスフィアが放った複数のスフィア合成獣をまとめて倒した。
第2話ではエネルギーを集約してから放っている。
劇場版『光の星の戦士たち』ではモネラ星人に操られていたプロメテウスの機関砲の弾丸を相殺するのに使用している。
- ダイナスラッシュ
ソルジェント光線のエネルギーを丸ノコギリ状に固めて投げつける光の円形カッター(いわゆる「八つ裂き光輪」または「ウルトラスラッシュ」)。
ウルトラマンの八つ裂き光輪と同等の威力を持つ。
ギャビッシュの尻尾を切断したが、対グライキス戦では敵の頭頂部のスフィアで弾かれて無効化された。
劇場版では、ソルジェント光線の通じなかったゲランダに追撃として放とうとしたが、現れたプロメテウスのネオマキシマ砲でゲランダが倒されたため中断している。
- フラッシュバスター
右手から照射する、青色破壊光線。
第2話で右腕を勢い良く振り回しながら放ってスフィア11体を一掃した。
第50話ではネオガイガレードの追尾光線を押し戻した。
劇場版ではクィーンモネラの触手を焼き切っている。
- フラッシュ光弾
合わせた両腕を胸の前に突き出して、掌から虹色の特殊な光球(赤色光弾)を放つ。
敵を怯ませる効果があり、連射が可能。
サイクロメトラなどに使った。
- ウルトラフォーク
念力で右手に光球状の超エネルギーボールを発生させ、それを野球のピッチングの要領で投げつける。
投げた球は、フォークボールのように敵の手前で急に進路を斜め下に変える。
第5話において頑丈な両手のハサミで攻撃を防御するシルドロンに使い、1発目は「見せ球」として直球で投げて防御させ、2発目をフォークで投げることで、敵の弱点の腹に直撃させて倒した。
名付け親はカリヤ隊員。
- ウルトラバルーン
赤色の大型光球を発生させる。
赤色が好きなバオーンの前で高く浮かばせて、気を取られたバオーンがそれを掴もうとしてジャンプしたその隙に宇宙まで運んだ。
- ウルトラ水流
両手を合わせて両手先から水流を放射し、火災を消し止める。
第15話のみ使用。
- スパイラルバースト
胸のダイナテクターのエネルギーを光弾にして放つ。
- ハンドスラッシュ
ゲーム作品『ウルトラマン Fighting Evolution 3』で使用した、ティガと同様の技。
ティガのものと違い3連発放つものになっている。
- ダイナチャージング
『ウルトラマンサーガ』で使用した、光のエネルギーを分け与えるエネルギービーム。
コスモスを復活させた。
- ウルトラダブルスライサー
『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』で使ったティガとの合体技。
ティガのハンドスラッシュとダイナのビームスライサーを同時に撃つ。
- TDスペシャル
『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』で使ったティガとの合体技。
ティガのゼペリオン光線とダイナのソルジェント光線を同時に撃ってクイーンモネラを倒した。
ミラクルタイプの基本設定
第2話で初登場。
スピードと機敏な動きに特化した形態。
体色は青・銀(銀地に青ライン)。
空中戦・遠距離戦を得意とする。
必殺技はレボリウムウェーブ・アタックバージョン。
テレビシリーズ本編での登場回数は18回。
優れた超能力を持ち、様々な超能力を生かして数々の強敵を撃破する活躍を見せた。
自在に光となってガッツイーグルと同化したり、グランスフィアの惑星すら吸収する重力地場からも逃れることも可能。
最終回においてネオマキシマエンジン(地球から火星まで数十分から一時間で移動可能、すなわち約マッハ64,000以上)を始動させたクラーコフに、それを上回るスピードで追い付いている。
金星の非常に高い大気圧の中でも自由に活動できる適応能力を持つ反面、スタミナ消費が激しく持久戦を苦手とする。
またパワーにも劣り接近戦に弱いため、サタンラブモスやグライキスに肉弾戦に持ち込まれ苦戦を強いられたこともあったが、アスカ本人の持ち前の根性を発揮すればストロングタイプ並みの力も出せる(第44話など)。
『ウルトラマンサーガ』の一件の後、ウルトラマンコスモス・ルナモードの力と共にルナミラクルとしてウルトラマンゼロに与えられた。
ミラクルタイプのポーズ一覧
ミラクルタイプの光線・技の一覧
- レボリウムウェーブ
(アタックバージョン) 空間を右手の中に圧縮して超衝撃波を作り出して放ち、敵の背後に人工のブラックホールを発生させて吸い込み次元の隙間に送り込み圧殺・破裂させる必殺技。
この技を使うためにミラクルタイプになることも何度かあったが、劇中ではジオモスには亜空間バリアにより振り払われ、グライキスには飛行形態で回避され、OV版のワンゼットにはバリヤーで防がれる(2回目で撃破成功)など、通用しない敵もいた。
『決戦!ウルトラ10勇士!!』ではティガ(パワータイプ)のデラシウム光流・ガイア(スプリーム・ヴァージョン)のフォトンストリームとの同時攻撃でファイブキング(エタルダミー)を倒した。
- レボリウムウェーブ
(リバースバージョン) 敵の攻撃を体内に吸収し、衝撃波に変換して撃ち返す必殺技。
グラレーンの火炎を撃ち返して倒した。
- シャイニングジャッジ
太陽を背にして空中で停止し、両手を広げて光のレンズを張り、太陽光線を33万倍に増幅して高熱ビームを照射する技。
劇場版でデスフェイサーに使ったが、ジェノミラーに反射されてしまった。
- ウルトラサイキック
右手先から放つ念動波。
敵の動きを封じて空中に浮かべてしまう。
グラレーンの動きを封じて空中に浮かび上がらせた。
- ミラクルリフティングウェーブ
ウルトラサイキックと同型の技だが、こちらは両手から放射する。
その状態で飛行して怪獣を他の場所に運ぶことも可能で、ソドムを火山の火口に運んだ。
- ビームスライサー
フラッシュタイプと共通の高電圧のエネルギーを帯びたカッター光線。
こちらの方が素早い。
第26話でTPCの人工太陽試験機NSPカンパネラにこの光線を反射させてエネルギーを増幅、それを自ら受けることで自分のエネルギーを回復した。
また、同じ方法で増幅したビームスライサーをスヒュームに放って倒した。
第47話ではデビルファビラスの魔石を破壊した。
- ハンドシューター
ビームスライサーに似ているが、こちらは両腕を前に突き出して手先から撃つ青色光線。
第13話でガラオンを撃退した他、第26話では宇宙でスヒュームをカンパネラの方向に跳ね飛ばし、止めに繋げた。
ストロングタイプの基本設定
第4話で初登場。
パワーと防御力に秀でた形態。
体色は赤・銀(赤地に銀ライン)。
体型はより筋肉質なものとなり、オーバーな怒りの感情を見せることも多い。
持久戦・接近戦・水中戦を得意とする。
必殺技はガルネイドボンバー・シューティングバージョン。
テレビシリーズ本編での登場回数は17回。
強大なパワーと豊富な体力を備え、近接格闘戦や一気に攻め込む時に強い。
光線技はガルネイトボンバー・シューティングバージョンのみだが、格闘技のパワーは抜群で、通常の打撃ですら必殺光線に匹敵する破壊力を誇る。
その怪力を活かして他のタイプでは倒せなかった強敵や重量級の敵に勝利を収める活躍を見せた。
フラッシュタイプのソルジェント光線などのあらゆる光線技が通じないユメノカタマリを瞬殺したほか、ニセダイナことグレゴール人をクロスカウンターパンチで撃破した。
その反面、光線技に乏しいためやや遠距離戦が苦手で、アウトレンジからの攻撃を得意とする敵には苦戦を強いられることもあった。
『ウルトラマンサーガ』の一件の後、ウルトラマンコスモス・コロナモードの力と共にストロングコロナとしてウルトラマンゼロに与えられた。
ストロングタイプのポーズ一覧
ストロングタイプの光線・技の一覧
- ガルネイトボンバー
(シューティングバージョン) 胸の前で両拳を合わせて前方に気力を発生させ、それを凝縮して超高熱の赤色破壊エネルギー光弾に変え、右パンチのアクションで放つ、ストロングタイプが使う唯一の光線技。
ネオザルスを倒した他、敵の吐いた火球を前方に発生させるエネルギーで受け止めて撃ち返すことでマリキュラを倒し、GUTS、スーパーGUTSの一斉攻撃と共に放つことでネオジオモスを撃破した。
『帰ってきたハネジロー』ではアーウォンに使用したが吸収された。