ウルトラマンレオ
基本設定
ウルトラ兄弟と異なってM78星雲光の国ではなく獅子座L77星の出身である。
L77星壊滅時、生き別れになった弟のアストラや、ペットのロンがいる。
『ウルトラマンレオ』物語開始から1か月前に故郷をマグマ星人に滅ぼされたため、故郷と瓜二つの地球にやって来て地球人・おおとりゲンとして城南スポーツセンターで働きながら生活しており、いわば宇宙の難民である。
そのため、故郷や一族を失った悲しみを劇中で見せることもあった。
故郷を滅ぼされたエピソードについては、実業之日本社のこどもポケット百科『ウルトラマンvs怪獣軍団』掲載の漫画「レオの国物語」や永岡書店発行、監修・円谷プロダクション、構成・竹内博『ピコピコブックス13 輝け!ウルトラ戦士!!』等の書籍にて触れられている。
ウルトラ兄弟同様にカラータイマーを胸部に備えているが、変身後の活動時間は彼らよりも短い2分40秒である。
ただし、実際にカラータイマーが点滅してピンチになる演出は少ない。
第50話以降はカラータイマーの点滅音が初代ウルトラマンと同じものになった。
また、巨大化しなければエネルギーの消費が抑えられるため、第26話でプレッシャーによって一寸法師のような小人にされた際や、第50話でブニョから宇宙ロープで縛られて人間大のまま変身した際は、長時間レオの姿を保っていた。
第45話でのブリザードとの戦いでは、自ら体温を上昇させている。
宇宙拳法の達人であることや、他のウルトラ戦士を遥かに凌駕する高い身体能力を生かした体術で活動時間の短さを補っている。
また、ウルトラセブン=モロボシ・ダンの課す特訓や数々の戦いを経て、次第に力強い戦士となっていった。
第1話でのセブン=ダンとの初対面時に「ウルトラマンレオ」と名乗り、第38・39話でババルウ星人の策略による地球とウルトラの星の危機をアストラとともに救ったことで、正式にウルトラ兄弟の一員に迎えられた。
光線技は初期から使用していた(初使用は第8話)が、決め技になる回は少なかった。
4クールの円盤生物編では光線技が決め技になることが多くなる。
腹部のシークレットサインはL77星人が使用する文字で「レオ」を意味し、L77星人の証でもある。
「元々レオは獅子座L77星の王子で、腹部の紋章・レオサインはその証である」という公式設定が存在する。
ただし、本編では言及されていない。
また、両腕にはめているブレスレットはL77星の王家の印とされている。
本来はレオとアストラが兄弟で1つずつ所持していたのだが、L77星が爆発する直前、建物の下敷きになって死を覚悟したアストラが形見としてレオに渡したため、今はレオが2つとも持っているのだという。
変身アイテム
変身者
変身者について
ウルトラマンレオが地球人に変身した姿で、外見年齢20歳。
明るい好青年で面倒見や人当たりも良く、地球を「第二の故郷」として愛している。
背番号「7」。
城南スポーツセンターに指導員として勤務。
セブン=ダンの危機を救った際、変身能力を失ったダンに地球防衛を託され、彼の推薦でMACに入隊。
非番の時には以前と同じく、スポーツセンターの指導員として活動しており、スポーツセンターで寝泊まりしている。
人間態でも優れた身体能力や超感覚を見せるが、戦闘経験が浅く、時には若さゆえの感情的な判断で不適切な行動を取り、他の隊員たちに非難されて確執を生むことも多かった。
しかし、このような人間関係における逆境や、ダンが毎話のように課す厳しい特訓と数多くの孤独な戦いに耐え抜くことで自らの素質を磨いて成長していくと同時に、次第にダンの特訓を必要としなくなり、MACの仲間たちと打ち解け合いながら地球を守り抜いた。
第40話でMACが全滅した後は美山家に居候し、民間人の立場で円盤生物と戦った(元MAC隊員ゆえに円盤生物の調査などにも顔が利いていた)。
円盤生物との戦いの中でも苦悩することもあったが、美山家の人々の支えや戦いを通してさらに一回り成長する。
第51話でブラックエンドを倒し、円盤生物を送り込んでいた惑星ブラックスターも壊滅させた後、本当の故郷と決めた地球の平和を一人の地球人として確かめるべく、ヨットに乗って旅立っていった。
装飾品
第1話から両手首に嵌めているブレスレット。
エネルギーをスパークさせてクサビ状の光刃レオスパークを放つ(第20話・第27話)ほか、注射器に変形する能力(第18話)もある。
ウルトラマンキングから授けられた万能武器。
防御力に優れており、炎を防いだり、敵にかぶせてパワーを奪ったりする効果がある。
普段はアームブレスレットに変形させて左上腕部にはめている。
傘型の防御武器レオブレラに変形させてプレッシャーの念力を反射した他、鏡の扉ウルトラマントミラーを作り出し、マザラス星人の鏡の世界から脱出する際に使った。
『ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』以降の作品ではこれをまとった姿でウルトラマンゼロの前に登場した。
ポーズ一覧
光線・技の一覧
- エネルギー光球
体内の破壊エネルギーを右手に集中させ、火球状の赤い光球として投げつける必殺技。
レオが最初に使った光線技で、使用頻度は高めである。
当初は牽制程度の威力しかなかったが、次第に決め技として使うようになった。
設定ではレオの光線技の中でも一番強力な技とされる。
- スパーク光線
額のビームランプから出す破壊エネルギーを一点に集中して放射する光線。
強力な閃光を伴う。
第40話のシルバーブルーメ戦では決め技、第41話のブラックドーム戦と第43話のデモス戦では繋ぎ技として使用。
- レオクロスビーム
(レオ・クロスビーム) 両腕を広げるアクションの後に額のビームランプから放つ赤色の破壊光線。
第28話での決め技。
テレビ登場前の昭和49年3月に発売していた小学館の学習雑誌には、光線技をこの技しか持っていないと紹介され、他のウルトラ兄弟からは
「もっと光線技を身につけるべきだ」
と指摘されていた。
- ビームランプ光線
額のビームランプから放つ光線。
両手の拳を胸の前に合わせてから発射する。
第12話でバンゴの足を撃ち、動けなくした。
- タイマーショット
カラータイマーから発射する白色破壊光線。
バーミン星人とアブソーバを倒した。
- ウルトラショット
(ジャンプ・シュート) ジャンプして両手を合わせ、敵の頭上から撃ち込む白色光弾。
第43話では決め技、第45話では繋ぎ技として使用。
- ハンドビーム
左腰に当てた両手を突き出すようにして両腕のエネルギーをスパークさせ、強力な赤い光弾を素早く放つ。
第45話でブリザードに止めを刺した。
- ダークシューター
右手から矢印形の黒い光弾を放つ。
第47話でブラックテリナを撃墜した。
- シューティングビーム
(レオビーム、レオビーム水平撃ち) 水平に伸ばした両手先から出す光線。
以下の3つのタイプがある。
重ねた両手から1本の光線を撃つ
最も多用された。
サタンモアに対しては決め技として使われ、最終話では地球に急接近してきたブラックスターを破壊した。
『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』では、カイザーベリアルが送り込んできたダークロプス軍団を攻撃する際に使用した。
右手から赤い光線を放つ
プレッシャーとブラックドームを倒した。
両手から1本ずつ(計2本)の光線を撃つ
ブラックガロンの火炎を封じた。
- レッド手裏剣ビーム
右手から2連続で発射される赤色光弾。
ウルフ星人を撃墜した。
- グリーンビーム
両腕を広げるアクションの後に両手を開いて放射して敵の心を鎮ませる緑色のエネルギー波。
キララをひるませた。
- チェンジィングビームI・II
(チェンジングビーム) 両手から放射する光線Iでオニオンを惑星アップルのリンゴの木に変化させ、さらにビームランプから発射する光線IIでリンゴの木の成長を促進させて実をつけさせた。
- リライブ光線
両目から放つリング状の再生光線。
第9話でトオルの願いを受け、死んだギロ星獣の破損した角を復元してよみがえらせた。
- 縮小光線
第10話でレオのペットだったロンの鼻先に当てて放射し、鎮静化させた後に元の姿に戻した。
- テレポート光線
額のビームランプから出す光線。
生き返らせたギロ星獣や元の姿に戻したロンを宇宙へ帰した。
- レオスパーク
レオブレスレットを2つの光の鏃に変えて打ち出す。
ドギューの両脚を切り裂いた。
- レオ全身発光
熱エネルギーを全身から放射する。
ババルウ星人の氷塊に閉じ込められたアストラを救出した。
- ウルトラダブルフラッシャー
アストラと力を合わせて発射する赤色の強力破壊光線。
どちらかが片膝立ちでしゃがみつつ、両腕を上に伸ばし、その両手に、背後に立った側が両掌を重ね合わせることで発射する。
ガロン、リットルの兄弟怪獣やアトランタ星人を撃破し、アクマニヤ星人を元の隕石に戻した他、無数の怪獣・宇宙人の亡霊体が集結したベリュドラにも放った。
初披露となった兄弟怪獣戦のみ、背後に立つレオが両手を広げた状態で、アストラから黄色の光線を発射した後、両者が手を重ねて赤色の光線を放っている。
- ウルトラダブルスパーク
アストラと共に放つ物質復元光線。
兄弟が向かい合って両手を組んだ後、その手を正面に向かって上下に開き、復元エネルギーを照射する。
第39話でウルトラマンキングのキングスパークで真っ二つに破壊されたウルトラキーを一瞬で復元した。
- レオゼロダブルフラッシャー
弟子のウルトラマンゼロと共に、ウルトラダブルフラッシャーと同様のポーズから放つ合体光線。
『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』でニセウルトラマン(SR)とニセウルトラセブン(SR)を同時に撃破した。