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宇宙恐竜 ゼットン

基本設定

地球侵略を企むゼットン星人の操る怪獣として、『ウルトラマン』の最終回(第39話)に初登場。

ウルトラマンを完全に倒した初の怪獣であり、後年の作品への登場時にもこのことが語られている。

一般的にも最強の怪獣として認識されている。

真っ黒な甲冑のような身体と雄牛のような2本の角が特徴で、背中にはゴマダラカミキリをモチーフにした甲羅を持つ。

凹凸状の顔には点滅する発光体があるだけで目や鼻と明確にうかがえる意匠はなく、頭頂に生えている折れ曲がった2本の角が目や鼻の代わりとうかがえるが、そもそも視覚や嗅覚についての描写がないために詳細は不明である。

当初、この角は回転する予定だったが、完成作品では固定された。

この構想は、『ウルトラセブン』に登場するエレキングへ受け継がれている。

「ピポポポポポポ」という電子音や「ゼットン」と聞こえる不気味な声を発するが、これは浦野光がしゃべった声を逆回転したものである。

後年の作品では「ゼットーン」という声も発することが多いが、これは本来はゼットン星人のセリフである。

「ゼットン」という名は、ラテン文字の最後の文字「Z(ゼット)」と50音順表記で最後に記載されるカナ「ン」を組み合わせたもので、「最後の怪獣」という意味。

『ウルトラマン』に登場するゼットン

『ウルトラマン』第39話「さらばウルトラマン」に登場。

ゼットン星人の切り札ともいうべき地球侵略のための生体兵器。

ゼットン星人が銃撃され、
「ゼットーン」
と断末魔の声を上げながら消滅すると、それに応えるように大型円盤の中央からふくらんだ風船状の青い球体が爆発した中から出現し、科学特捜隊基地の襲撃に取りかかる。

武器は顔の発光器官から放つ赤色の1兆度の超高熱を帯びた火球で、頭部左右の突起から出た赤色の光が顔の前で収束した赤色の火球が放たれている。

このほか、本編では2種類の光弾が放たれている。

人間の顔に見立てると目に当たる頭部中央の光る部分から放たれる白色の光弾は貫通力に優れているようで、あらゆる熱線や光線に耐えうるという特殊合金が含まれる科特隊本部の外壁に大穴を空けている。

発光器官から放たれる複数の白色の小光弾から成る塊状の光弾は科特隊本部の内部を破壊し、火災を発生させている。

瞬間移動で相手の後ろを取ったり、体の前面に張ったバリアーで相手の攻撃から身を守れるほか、相手の光線技を胸と合わせた両手で吸収してエネルギーとして利用し、両手から波状光線として撃ち返す能力も持つとされる。

科特隊本部に迫ったところでウルトラマンにキャッチ・リングで拘束されるが、回転を続けるウルトラマンの足元に赤色火球を数回命中させ、そこから吹き上がる赤い煙状のものがウルトラマンを包むと、効力の弱まったキャッチ・リングは分散され、ウルトラマンは回転が停止して転倒する。

立ち上がったウルトラマンの背後を瞬間移動で取って左右の突起から白い光弾を発射し、それを回避したウルトラマンが放つ八つ裂き光輪もバリアーで防いで粉砕する。

飛びかかってきたウルトラマンを弾き返したうえで押し倒し、格闘戦でも優位に立つ。

さらにはスペシウム光線も平然と受け止め、波状光線を撃ち返してカラータイマーに直撃させたうえで波状光線をもう1発撃ち、ついにウルトラマンを完全に倒す。

その後、塊状光弾で科特隊本部への攻撃を開始するが、岩本博士が個人的に開発研究していたペンシルロケット型の試作弾「無重力弾」をアラシによって撃ち込まれ、上空に浮き上がって爆死する。

ゼットンの赤い断面の肉片はアラシたちのもとにも降り注ぎ、彼らに勝利を確信させた。

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