ウルトラマンベリアル
基本設定
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するウルトラマンベリアル
ウルトラの星の長い歴史において、初めて暗黒面に堕ちた悪のウルトラマン。
レイオニクスでもあり、レイブラッド星人から100体以上の怪獣を操れるギガバトルナイザーを与えられ、それをロッドやバズーカのような武器として扱う。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では単体での光線技などは一度も使っておらず、行使される攻撃技はすべてギガバトルナイザーによるものである。
かつてはウルトラ大戦争(ウルティメイトウォーズ)で活躍したウルトラの父(ウルトラマンケン)の戦友であり、共闘してエンペラ星人を倒したものの自身は凄まじい悪の力に惹かれたうえ、ウルトラの父だけが宇宙警備隊初代隊長に任命されたことを知ってプライドが傷つき、強大な力を求めるようになる。
→ウルトラマンベリアル(アーリースタイル)
まもなく、ウルトラ戦士の力の根源であるプラズマスパークのエネルギーコアを狙うが、その強烈すぎるエネルギーに耐え切れず失敗し、M78宇宙警備法違反によって光の国を追放される。
その後、宇宙を彷徨っていたところに現れたレイブラッド星人の精神体によってレイオニクスの因子を与えられ、邪悪なウルトラ戦士に変貌する。
復讐のため、怪獣軍団を率いて光の国を襲撃するベリアルの乱を引き起こすが、ウルトラマンキングに阻まれて宇宙牢獄へ投獄される。
しかし、ギガバトルナイザーを手に入れたザラブ星人によって数万年ぶりに脱獄し、光の国への逆襲と全宇宙の支配を企てる。
かつては後述のアーリースタイルだったが、レイオニクス化後は体色が黒と赤に染まり、カラータイマーの光は紫色に変化して体格は筋肉質に、手は鋭い鉤爪状になって目つきは釣り上がり、口も大きく裂けた凶悪な姿となっている。声もアーリースタイルのころはやや高い声だったが、変化後は低くドスの効いたものとなっている。
ザラブ星人いわく暗黒のウルトラ戦士、光の国が生んだ最強・最悪のウルトラマンで、復活直後にザラブ星人を容赦なく瞬殺しただけにとどまらず、光の国を襲撃した際にはウルトラウーマンベスを盾にしてウルトラマンパワードのメガ・スペシウム光線を凌いだり、配下の怪獣軍団の一部を平然と巻き添えにしてウルトラ戦士を攻撃するうえ、レイモンを暴走させてウルトラ戦士との同士討ちを目論むなど、性格も凶悪で残酷かつ卑劣で無慈悲である。
主にギガバトルナイザーを使った攻撃技を駆使するが、絶大な自信を持つ自身のパワーや格闘術も相当なもので、ウルトラ戦士たちの光線を素手で弾き、片手でウルトラマンタロウを軽々と持ち上げるなど、彼らをことごとく一蹴する。終盤戦では駆け付けたウルトラマンダイナをも圧倒し、ウルトラマンゼロとも互角に渡り合うが、ギガバトルナイザーを奪われてからは終始劣勢であり、ゼロツインシュートを受けて溶岩へ転落する。
溶岩内で怪獣墓場の怪獣や宇宙人などの怨念を取り込み、ベリュドラと化した後は再びウルトラ戦士たちに襲いかかるが、彼らの一斉攻撃を受けて爆発四散し、ギガバトルナイザーも自壊する。
『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』に登場するウルトラマンベリアル
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』のラストで生き延び、アナザースペース(異世界宇宙)に流れ着いた後、強大なベリアル銀河帝国を築き上げてカイザーベリアルとして君臨しつつ、再び全宇宙の支配とウルトラ戦士への復讐を企む。
ウルトラマンゼロとその下に集まった戦士たちによって幹部たちは倒されていくが、自身はゼロと互角以上に渡り合い、略奪した大量のエメラル鉱石を吸収してアークベリアルへのさらなるパワーアップを果たしたものの、ウルティメイトゼロによってカラータイマーを砕かれ、肉体が消滅して敗北する。
『ウルトラマンジード』に登場するウルトラマンベリアル
本作品では従来作と同様、「悪の権化」という立ち位置になっている。
主人公のウルトラマンジード / 朝倉リクがベリアルの遺伝子を受け継ぐに至った理由など、「息子」との関係性の多くは謎に包まれた状態で物語は始まる。
物語開始以前、『ウルトラファイトオーブ』でレイバトスが復活させたギガバトルナイザーを再び手にして光の国への復讐を企て、ウルトラマンゼロやウルトラ兄弟率いる宇宙警備隊との戦いの中、作中世界の宇宙・サイドスペースの地球を襲うオメガ・アーマゲドンを起こし、超時空消滅爆弾によってその宇宙を滅ぼす規模の大爆発「クライシス・インパクト」を発生させ、自らも行方不明となる。
その後、地球の地下500メートルに構えていた秘密基地(譲渡されたリク曰く「星雲荘」)を起動させる一方、宇宙のいずこからストルム星人 / 伏井出ケイを使役して怪獣を出現させ、リトルスターを探させる。
やがて、クライシス・インパクトに巻き込まれた影響で肉体を失い、とある銀河の一部に作り出した別次元の異空間を拠点として潜伏していることがシャドー星人ゼナ率いる秘密組織AIBの調査によって判明したうえ、「息子」であるリクがケイに自身の遺伝子を預けて作らせた完全復活のために必要なウルトラマンの模造品であるデザイナーベビーであることも判明する。
完全復活にはウルトラカプセルが必要であるため、クライシス・インパクトの際にそれをウルトラの国から盗み出したケイに収集させていたが、彼がゼロのウルトラカプセルを収集し損ねたうえ、ケイと対話中の電波をAIBに逆探知されたことで拠点を探られ、ゼロに偵察される事態となる。
そのことを受け、ケイに失望の念を伝えつつ失敗をあがなわせようと、6つのウルトラカプセルを取り込ませる。
ケイが暴走の果てにジードに敗れはしたもののウルトラカプセルの力を取り込む役割は果たしたことを見届けた後、まだ不完全ながらもギガバトルナイザーを手に復活を遂げて異空間から脱出し、地球に降り立つ。
迎え撃ったジードやゼロを翻弄すると、あらかじめケイに作らせておいたファイブキングとゾグ(第2形態)の怪獣カプセルでキメラベロスにフュージョンライズしてジードを吸収し、月面へ一時撤退する。
リクを甘言で惑わしながら融合まであと一歩のところまで迫るが、リクが鳥羽ライハの説得によって我を取り戻したことで失敗し、ジードに離脱される。
その後は地球上で激戦を繰り広げ、ロイヤルメガマスターへフュージョンライズしたジードのロイヤルエンドを受けて爆発する。
しかし、まだ消滅したわけではなく石刈アリエに憑依し、ケイに今までと変わらずベリアル融合獣へのフュージョンライズを可能にする力を与えていたことが、後に判明する。
ケイの体内からストルム器官を摘出すると吸収してアリエの身体から離脱し、エンペラ星人とダークルギエルの怪獣カプセルでアトロシアスへのデモニックフュージョン・アンリーシュを果たす。
最終決戦では、ジード全形態の合体光線を受けてギガバトルナイザーを破壊されると同時に通常の姿に戻され、ジードによって次元の狭間へ引きずり込まれての激闘の末、自身の過去の記憶や憎しみを知りつつ受け入れられるもそれを拒否する。
最後はデスシウム光線とレッキングバーストの撃ち合いに敗れ、それまで「息子」としか呼ばなかったジードの名を初めて叫びながら爆発に消え、彼に初めて「父さん」と呼ばれながら別れを告げられた。
使用武器
100体の怪獣をモンスロードし、操れる究極のバトルナイザー。
従来のバトルナイザーやネオバトルナイザーと違い、前後が五角形の棍となっている金砕棒を2つ接続させたような形状をしており、その表面にそれぞれ10個ずつ合計100個のスロットが内蔵されている。
さらに宇宙人などの怪獣以外の存在も操る力も持つ。
武器としても強力で、ベリアルはベリアルショット、ベリアルデスサイズ、ベリアルジェノサンダー、ベリアルウィップなどの技を発動した。
また、ウルトラ戦士たちの攻撃を受け止める盾としても使え、ゾフィーのM87光線を散らし、ウルトラマンのスペシウム光線、ジャック・エース・80の合体光線も弾き返している。
強大な力を秘めているため、最大限に使いこなすことができるのはベリアルとレイブラッド星人のみである。
だが、最終決戦ではレイがこれを利用してベリュドラを構成する怪獣たちを反抗させることに成功していることから、通常のレイオニクスでもある程度の干渉は可能であることが示唆されている。
最後はベリュドラの爆発と共に砕け散る。
ポーズ一覧
光線・技の一覧
アトロシアスの基本設定
『ウルトラマンジード』に登場。
ストルム器官を取り込んだベリアルが、ダークルギエルとエンペラ星人の怪獣カプセルで特別なフュージョンライズであるデモニックフュージョン・アンリーシュを遂げた最強形態で、ウルトラマンでもベリアル融合獣でもない一種の究極生物状態である。
背部に宿したストルム器官によって圧倒的な戦闘力を持ち、ロイヤルメガマスターやゼロビヨンドをも一方的に追い詰めた。
武器はギガバトルナイザー。
カレラン分子を使ってウルトラマンキングのエネルギーをサイドスペース全体から反転吸収し、伏井出ケイから奪ったストルム器官で邪悪な力に変換してパワーアップを果たすと、地球に自らの幻影を投影して再び地球の破壊を宣言した。
これを阻止すべく現れたウルトラマンゼロビヨンドとの戦いではツインギガブレイクすらものともせずに終始圧倒したうえ、AIBとのベリアル打倒共同作戦を実行しようとしたネオ・ブリタニア号をも撃墜し、アトロスヘルクローでゼロビヨンドを通常のゼロに戻すまで追い詰め、駆けつけたウルトラマンジードとの戦闘に突入する。
ロイヤルメガマスターをも変身解除に追い込む強さでジードを苦戦させるが、ネオ・ブリタリア号を手にしたゼロに分解酵素ガスをカラータイマーに撃ち込まれ、体内のカレラン分子を消失させられる。
アトロスヘルクローの一撃でゼロに大ダメージを与えた後、駆けつけたウルトラの父のウルトラコクーンで一時的に閉じ込められるも脱出し、AIBの送り込んだゼガンを消滅させるが、再戦を挑んできたジードとの激闘の末、ジードマルチレイヤーで分身したジード全形態の合体光線・ジードプルーフでギガバトルナイザーを破壊されたうえに変身が解け、通常のベリアルの姿に戻る。
アトロシアスのタイプチェンジに必要なアイテム
アトロシアスのポーズ一覧
アトロシアスの光線・技の一覧
- アトロスバースト
アトロシアスの必殺光線。
ジード プリミティブの必殺光線であるレッキングバーストに似た構えから放ち、レッキングバーストの数十倍の威力を誇り、巨大な隕石をも砕く破壊力を持つ。
『ウルトラマンジード』第25話で使用。
- アトロスロアー
口から放つ超音波。
ジード プリミティブのレッキングロアーを打ち破った。
『ウルトラマンジード』第25話で使用。
- アトロスリッパー
手から放つ紫色の切断光線。
ジード プリミティブのレッキングリッパーに対抗する。
『ウルトラマンジード』第25話で使用。
- デスシウムデストラクト
左腕に集めた毒素のエネルギーで相手の細胞を破壊する。
ウルトラマンゼロビヨンドを変身解除に追い込んだ。
『ウルトラマンジード』第24話で使用。