脳波怪獣 ギャンゴ
基本設定
『ウルトラマン』第11話「宇宙から来た暴れん坊」に登場。
突如宇宙から飛来した、半径2メートル以内の人間の脳波や声を感知してその思い描く物体に変形する性質を持つ地球には存在しない未知の化合物である隕石が、金儲けを企み悪知恵が働く愉快犯の男性・鬼田によって盗まれ、彼が
「怪獣になれ」
と願ったためにその思念によって怪獣化した姿。
棘だらけの全身に、金属質の左右で逆回転するアンテナ耳、マジックハンド状の磁石の手、トーテムポール風の腹部の模様が目立つ、脈絡のない二足歩行怪獣である。
出現時は人間ほどの大きさであり、ホテル内で従業員を驚かせるなど他愛のない悪戯行為に利用されていたが、やがて増長した鬼田が
「もっと大きくなれ」
と言ったために巨大化する。
しかし巨大化と同時にホテルを破壊し、それに巻き込まれた鬼田が昏睡状態に陥ったため、彼が意識を取り戻してギャンゴへの思念が消えない限り実体を保ったままという状況となる。
また、有機体の生命ではないことから、体が傷ついても戦闘力は低下しない。
出動した防衛軍の熱線砲によって右耳のアンテナを破壊されるが、そのまま暴れ続ける。
ウルトラマンとの戦いでは駄々っ子のように腕を振り回して殴りかかる一方、ウルトラマンを真似て空を飛ぼうとして転ぶ、スペシウム光線の構えを取った瞬間に両手を合わせたことでスパークして火花が飛び慌てふためくなど、コミカルな動きを見せる。
ウルトラマンの方も、「腹部をくすぐる」「海水をかける」「跳び箱風に飛ぶ」「海へ蹴落とす」という同様の動きで応酬し、カラータイマーが赤に変わったところで意識が回復した鬼田が科学センターの山本博士に詰め寄られてギャンゴの思念が消えたため、隕石へ戻る。
その後、隕石はウルトラマンの手で宇宙に返された。
第35話では怪獣墓場に漂っている姿が描かれている。